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 小倉百人一首 035

 人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける

 紀貫之



解説

 紀貫之(きのつらゆき/868〜945)は平安時代を代表する優れた歌人で、三十六歌仙のひとりです。
 凡河内躬恒壬生忠岑紀友則らと共に、「古今集」二十巻を編纂した他、延長八年土佐守となり、土佐から帰京のときに著したものが「土佐日記」です。

 ある春のこと、久しぶりに訪れた宿で「ずいぶんと御無沙汰ではありませんか」と問われたとき、この和歌をつくったと伝えられています。

読み
 ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににほひける

季節
 春

現代意訳

 さて、あなたの心は昔のままであるかどうか分かりません。しかし馴染み深いこの里では、花は昔のままの香りで美しく咲きにおっているではありませんか。(あなたの心も昔のままですよね)

出典
 「古今集」








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